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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 X.内分泌機能検査

140.血中レニン活性

著者: 猿田享男1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.1960 - P.1961

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異常値を示す疾患
 血漿レニン活性は,加齢,体位あるいは食塩摂取量など多くの因子の影響を受ける上,その値は測定法によっても異なるため,正常値が各施設で異なっているのが現況である.当教室では,radioimmunoassayおよびbioassayとを行っており,20〜40歳の健常者の血漿レニン活性は,この方法で1.2〜2.1ng/ml/hの間にあるものが多い,それゆえ,1.2ng/ml/h未満を低レニン,2.2ng/ml/h以上を高レニンとしている.
 血漿レニン活性が異常値を呈する疾患はきわめて多いが,その主なものをまとめたのが表1である.異常高値を呈する疾患は,その増加がレニン自体の上昇による場合と,レニン基質の増加のためにレニン活性が増加する場合とに分けることができる.レニン自体が高値を呈し,しかも高血圧がみられる疾患として代表的なものは,傍糸球体細胞腫,悪性高血圧,腎血管性高血圧などであり,レニンが高値であるが血圧は正常か低値である疾患として,Bartter症候群,肝硬変症,ネフローゼ症候群,うっ血性心不全,Addison病などがある.一方,レニン基質の増加が主となってレニン活性の増加が生じる場合として,経口避妊薬の服用,あるいは妊娠などがあげられる.このほか,薬剤の中に高レニンを生じるものがあり,その主なものは各種利尿剤,プロゲステロン,ニフェジピンなどである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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