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文献概要
今月の主題 血管炎とその臨床 血管炎を伴う諸疾患
Buerger病
著者: 三島好雄1
所属機関: 1東大第1外科
ページ範囲:P.2070 - P.2071
文献購入ページに移動Buerger病はその臨床病態の特徴から診断され,血栓血管炎を証明すれば確証となる.
近年,WesslerなどBuerger病の典型例は存在せず,疑わしい例もよく検討すると動脈硬化など他の原因で説明しうるとする人が,とくに米国の外科医の中で少なくないが,McKusickは東南アジア訪問の帰途に韓国や日本に立ち寄り,少なくとも東洋にはBuerger病が存在するとしている.筆者らは1962年に自験例を詳細に検討し,少なくとも日本にはBuerger病が存在することを主張した・わで国ではこの意見に賛成する人が多く(神谷,福田ら),外国でも欧州,とくに東欧,中近東などでは肯定者が多く(Lewis,Horowitz,Barker,Pokornyら),欧米の成書にも本症は独立疾患として記載されている.
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