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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻13号

1979年12月発行

今月の主題 消化管ホルモンの基礎と臨床

エンサイクロペディア

セクレチン

著者: 森賀本幸1

所属機関: 1京大第1内科

ページ範囲:P.2210 - P.2212

文献概要

化学構造,分子量
 最初に発見(Bayliss,Starling;1902),精製(Mutt,Jorpes;1961)された消化管ホルモンである.1966年Muttらにより4,000CIinical Unit(CU)lmg(最高20,000CU/mg)まで精製されたブタ・セクレチンの一次構造が図1のごとく決定されて,同年Bodanszkyらにより化学合成も成功した.
 セクレチンは27アミノ酸残基からなる分子量3,055の塩基性ポリペプチドであり,アミノ酸配列の類似性からグルカゴン,GIP,VIPと一括されてセクレチン・グルカゴン・ファミリーと呼ばれている.立体的に5〜13位間はαヘリックス構造を示す.セクレチンの主要な生理作用の膵外分泌刺激活性には全配列が必要であり,N端1個のHisを欠くのみで活性は1/3,000以下に低下する.セクレチン1〜14には脂肪分解作用があるが,分子比でみてセクレチンの1/200の活性である.ヒト血漿中にはセクレチン様免疫活性を有する1〜2種類のセクレチンより大きい分子,さらに小さい分子が存在することが知られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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