icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina16巻13号

1979年12月発行

文献概要

今月の主題 消化管ホルモンの基礎と臨床 トピックス

APUDOMA

著者: 曽我淳1

所属機関: 1新潟大医療技術短大部

ページ範囲:P.2232 - P.2234

文献購入ページに移動
はじめに
 Apudomaという表現は,ハンガリーの女医Szijjら5)が1969年甲状腺のACTH分泌性髄様癌またはC-細胞癌(calcitoninoma)に対して初めて用いたもので,その前年Pearseの提唱したAPUD seriesの学説1)によるapud細胞を母細胞とする腫瘍群ないしは過形成性病変をいう.APUDはAmine and Precursor Uptake and Decarboxylationの頭文字から構成された語で,アミンやその前駆物質を取り込んで脱炭酸する能力のある一群の細胞を一つの体系として理論づけたものが,いわゆるPearseのAPUD学説といわれるものである.これら一群の細胞は,一般にいわれる多くの内分泌器官の内分泌細胞のほかに原腸系組織器官に散在するポリペプタイドやアミンを産生・貯蔵分泌する内分泌系細胞の多くを含んでいる.
 いわゆるAPUD学説そのものは現在決して完成されたものではなく,広く信奉されつつある一方,この学説に批判的な専門家もあることを十分ふまえた上で3),この細胞系のApudomaといわれる腫瘍について解説を試みたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら