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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻13号

1979年12月発行

文献概要

今月の主題 消化管ホルモンの基礎と臨床 トピックス

Brain-Gut Peptide

著者: 矢内原昇1 窪田真理1

所属機関: 1静岡薬大薬学部生物薬品化学

ページ範囲:P.2235 - P.2237

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 はじめに
 近年,多くのペプチドが単離精製され,その構造が明らかになり化学合成も行われた結果,純度の高いペプチドの入手が比較的容易となり,RIAや免疫組織化学的研究が大きく発展し,ペプチドホルモンの組織内分布ならびに産生細胞が明らかになってきた.最近この分野での注目すべき発見は,脳と消化管に共存するペプチド(brain-gut peptide)の存在が知られたことである1)
 現在までに免疫組織化学的研究またはラジオイムノアッセイにより見出されたbrain-gut peptideは,substance P,ソマトスタチン,エンケファリン,vasoactive intestinal polypeptide(VIP),コレチストキニン(CCK),ガストリン,ボンベシン,ノイロテンシン,TRH,モチリン,グルカゴン,インスリンなどである.このうちsubstance P,ノイロテンシンおよびCCK 8は,脳および消化管の両者から単離され同一の構造をもつことが確認されている.脳および視床下部由来のエンケファリン,TRHの免疫活性は消化管で認められたが,まだ単離されていない.またsubstance P,エンケファリン,ソマトスタチン,VIPは中枢神経系のみならず,消化管粘膜下神経叢などを含む種々の末梢神経系にも局在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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