文献詳細
文献概要
今月の主題 パーキンソン病とその周辺 パーキンソン病の臨床
重症度評価判定
著者: 伊藤清1
所属機関: 1関東逓信病院神経内科
ページ範囲:P.194 - P.196
文献購入ページに移動はじめに
L-dopa療法が導入される直前に発表されたHoehn & Yahrの重症度分類1)(表1)は,パーキンソン病の経過をマクロ的に把握したものであるが,L-dopa療法によってもパーキンソン病自体の本質的な病期の進行は変わらないと思われるので,現今でもきわめて優れた重症度判定法といえよう.しかし一方L-dopa療法により,患者は時・日あるいは週単位の改善・増悪の変動がみられるようになった上,L-dopa療法はこれまでの治療法と異なり寡動にも著効がみられるため,日常生活動作の改善が顕著となり,これらの変動をミクロ的な目で簡便に評価判定するような重症度判定法が,上述のHoehn & Yahrの分類に合わせ必要となってきた.本稿では,これらを主眼にしたミクロ的な重症度評価判定法についての筆者の考えを述べてみたい.
L-dopa療法が導入される直前に発表されたHoehn & Yahrの重症度分類1)(表1)は,パーキンソン病の経過をマクロ的に把握したものであるが,L-dopa療法によってもパーキンソン病自体の本質的な病期の進行は変わらないと思われるので,現今でもきわめて優れた重症度判定法といえよう.しかし一方L-dopa療法により,患者は時・日あるいは週単位の改善・増悪の変動がみられるようになった上,L-dopa療法はこれまでの治療法と異なり寡動にも著効がみられるため,日常生活動作の改善が顕著となり,これらの変動をミクロ的な目で簡便に評価判定するような重症度判定法が,上述のHoehn & Yahrの分類に合わせ必要となってきた.本稿では,これらを主眼にしたミクロ的な重症度評価判定法についての筆者の考えを述べてみたい.
掲載誌情報