文献詳細
今月の主題 パーキンソン病とその周辺
特殊疾患によるパーキンソニズム
文献概要
はじめに
水頭症は髄液循環が障害されて生じるもので,その一般的な症状は脳圧亢進症状である.Adamsは脳圧亢進のない水頭症でも重大な神経症状を起こしうること,簡単な吻合術によって症状の消失することを指摘して,正常脳圧水頭症(以下NPHと記す)と命名し,痴呆,歩行障害,尿失禁を3主徴とした.それ以来,従来治療不能とされていた「痴呆」が簡単な外科手術で治りうるとあって,NPHの診断が拡大解釈され,広く手術が行われるようになった.しかし,手術無効例や合併例の報告も多く,手術適応の厳密な規定が強調されるようになった.一方,症候学的解析の困難とされていた「歩行障害」については,錐体外路徴候と思われる要素の強いことが知られてきた.文献的にもパーキンソン症候群と診断されていた症例が散見される.
水頭症は髄液循環が障害されて生じるもので,その一般的な症状は脳圧亢進症状である.Adamsは脳圧亢進のない水頭症でも重大な神経症状を起こしうること,簡単な吻合術によって症状の消失することを指摘して,正常脳圧水頭症(以下NPHと記す)と命名し,痴呆,歩行障害,尿失禁を3主徴とした.それ以来,従来治療不能とされていた「痴呆」が簡単な外科手術で治りうるとあって,NPHの診断が拡大解釈され,広く手術が行われるようになった.しかし,手術無効例や合併例の報告も多く,手術適応の厳密な規定が強調されるようになった.一方,症候学的解析の困難とされていた「歩行障害」については,錐体外路徴候と思われる要素の強いことが知られてきた.文献的にもパーキンソン症候群と診断されていた症例が散見される.
掲載誌情報