icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina16巻3号

1979年03月発行

文献概要

今月の主題 臨床家のための輸血学 免疫からみた輸血

non-HLA型抗原抗体と輸血副作用

著者: 柴田洋一1

所属機関: 1東大輸血部

ページ範囲:P.362 - P.363

文献購入ページに移動
はじめに
 白血球および血小板は赤血球に比較して免疫原として強力であることが知られている,つまり輸血をくり返していると,患者には赤血球に対するよりも高頻度に白血球および血小板に対する抗体が生じる.これらの抗体の特異性は十分に解明されていないが,白血球および血小板に共通な抗原であるHLA(human Ieukocyteantigen system,ヒト白血球抗原系)とそれに属さないnon-HLA抗原に大別されている(図1).
 白血球および血小板による輸血副作用の主たるものは,悪寒戦慄,発熱,発疹などであるが,稀には肺水腫やアナフィラキシーショックに至る重篤なものもある.これらの症状をきたすのが,①HLA抗原抗体反応によるのか,②non-HLA抗原抗体反応によるのかについては十分な証拠は集まっていない.たぶん両方の抗体ともにこれらの副作用に関係していると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら