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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻3号

1979年03月発行

文献概要

医師の眼・患者の眼

2人の社長

著者: 松岡健平1

所属機関: 1済生会中央病院内科

ページ範囲:P.470 - P.472

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解断ち,酒断ち3日間
 糖尿病患者の間に「餡断ち,酒断ち,3日間」という言葉があるそうだ.つまり,食事療法単独でコントロールできるような比較的軽症の成人型糖尿病の場合,病院での検査の3日前から食事を守れば,血糖値はけっこういい線が出るというのである.
 「冗談じゃない」と主治医は怒るが,現実食事療法をよく守らない人はそれほど多い.しかし,餡断ち,酒断ち3日ののち何喰わぬ顔をして,医者の前へ来る患者に,糖尿病専門医が無防備であるはずはない.とくに糖尿病治療の基本的問題である食事療法を守っているか,いないかを抜きにして,長い年月ののちに発症してくる糖尿病の合併症について,なにも語ることはできないからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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