文献詳細
文献概要
今月の主題 肺機能検査の実際 肺機能検査で何がわかるか
肺粘性抵抗と呼吸抵抗
著者: 冨田友幸1
所属機関: 1北里大内科
ページ範囲:P.510 - P.511
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肺粘性抵抗pulmonary resistance(RI)は吸気や呼気のしにくさを表す指標の一つであり,その内容は主として気道を流れる空気の摩擦抵抗である.摩擦抵抗は気道の大きさに支配され,したがって,喘息など気道に狭窄がある症例では肺粘性抵抗は著しく増大する.一方,呼吸抵抗respiratory resistance(Rrs)またはrespiratory impedance(Zrs)も同様に呼吸のしにくさを表す指標の一つであって,これも臨床的には気道の抵抗の大きさを知る目的で測定されることが多い.
通常ベッドサイドや外来診察室で診る症例について気道狭窄の有無や程度を判断するためには,呼吸困難や息切れに関する問診や呼吸音の聴診をていねいに行うが,より客観的に評価しようとする場合,あるいはごく軽度の気道障害の有無を判断する必要がある場合,さらにより正確な鑑別診断や治療効果の判定を要する場合などには,肺粘性抵抗や呼吸抵抗の測定を行って定量的に直接的に気道狭窄の状態をとらえる必要がある.
肺粘性抵抗pulmonary resistance(RI)は吸気や呼気のしにくさを表す指標の一つであり,その内容は主として気道を流れる空気の摩擦抵抗である.摩擦抵抗は気道の大きさに支配され,したがって,喘息など気道に狭窄がある症例では肺粘性抵抗は著しく増大する.一方,呼吸抵抗respiratory resistance(Rrs)またはrespiratory impedance(Zrs)も同様に呼吸のしにくさを表す指標の一つであって,これも臨床的には気道の抵抗の大きさを知る目的で測定されることが多い.
通常ベッドサイドや外来診察室で診る症例について気道狭窄の有無や程度を判断するためには,呼吸困難や息切れに関する問診や呼吸音の聴診をていねいに行うが,より客観的に評価しようとする場合,あるいはごく軽度の気道障害の有無を判断する必要がある場合,さらにより正確な鑑別診断や治療効果の判定を要する場合などには,肺粘性抵抗や呼吸抵抗の測定を行って定量的に直接的に気道狭窄の状態をとらえる必要がある.
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