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文献概要
今月の主題 肺機能検査の実際 肺機能検査で何がわかるか
A-aD測定(O2,CO2)
著者: 鶴谷秀人1
所属機関: 1国療南福岡病院内科
ページ範囲:P.512 - P.514
文献購入ページに移動A-aDとは
ガスと血液とが接触する肺胞で理想的な状態であれば,肺胞内のガスと動脈血ガスとの分圧は,まったく平衡していて両者に差がないはずである.しかし,実際には両者間に差が生じる.この差を肺胞気動脈血分圧較差,A-aDという.A-aDが大きいことは,肺胞のガス交換機能になんらかの障害があることを意味する.
肺胞に出入りするガスには,02,CO2,N2が含まれているので,それぞれについてA-aDが存在する.酸素についていえば,A-aDO2,と記し,alveolar-arterial oxygen difference(肺胞気-動脈血間酸素分圧較差)と称する.CO2とN2の場合は,動脈血中の分圧のほうが高く,O2の場合と異なり圧勾配が逆となるので,a-ADCO2,a-ADN2となる.これらの中で臨床的に最もよく使われ,ガス交換のよい指標とされているA-aDO2を中心に述べる.
ガスと血液とが接触する肺胞で理想的な状態であれば,肺胞内のガスと動脈血ガスとの分圧は,まったく平衡していて両者に差がないはずである.しかし,実際には両者間に差が生じる.この差を肺胞気動脈血分圧較差,A-aDという.A-aDが大きいことは,肺胞のガス交換機能になんらかの障害があることを意味する.
肺胞に出入りするガスには,02,CO2,N2が含まれているので,それぞれについてA-aDが存在する.酸素についていえば,A-aDO2,と記し,alveolar-arterial oxygen difference(肺胞気-動脈血間酸素分圧較差)と称する.CO2とN2の場合は,動脈血中の分圧のほうが高く,O2の場合と異なり圧勾配が逆となるので,a-ADCO2,a-ADN2となる.これらの中で臨床的に最もよく使われ,ガス交換のよい指標とされているA-aDO2を中心に述べる.
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