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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻4号

1979年04月発行

今月の主題 肺機能検査の実際

肺機能検査のapplication

過換気症候群

著者: 田村昌士1 工藤英俊1

所属機関: 1順大呼吸器内科

ページ範囲:P.532 - P.534

文献概要

はじめに
 なんら器質的病変がないにもかかわらず,心理的因子,身体的因子または両者が誘因となって発作的過換気の状態となり,それに伴って身体精神両面にわたり多彩な症状を呈するものを過換気症候群という.本症は必ずしも稀ではなく,若い女性に比較的多い.また本症は多種多様の症状を示すため,しばしば他疾患と誤診されやすく,本症に対する十分な理解が必要と考えられる.本症の診断で重要な点は,特徴的な自覚症状,過換気発作を自発的に誘発できること,paper bag rebreathingで発作を阻止できることなどの臨床症状および発作時の呼吸数増多,換気量増大,呼吸性アルカローシス,低炭酸ガス血症などの検査所見である.本稿では本症の呼吸機能検査上の特徴および診断への応用を主として述べ,あわせて自験例を呈示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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