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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻5号

1979年05月発行

文献概要

今月の主題 胃癌とその周辺 胃癌の経過

胃癌の初期像

著者: 金子栄蔵1

所属機関: 1浜松医大第1内科

ページ範囲:P.670 - P.671

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はじめに
 内視鏡,X線検査の進歩に伴い,長径1cm以内のいわゆる微小胃癌の診断も可能になった.また,早期胃癌はしばしば多発し,手術の結果,副病変としての小胃癌が病理学的検索により発見されることも少なくなく,このような小胃癌の集積により,胃癌の初期像が次第に明らかになりつつある.一方,われわれ臨床医にとって興味深いのは,内視鏡検査により胃癌と診断された症例で,過去にも内視鏡検査を受けている例が増し,それらの記録をretrospectiveに検討すると,きわめて早期の像がすでに記録されていることがあり,そのような早期の像と,診断時点での像とを対比することにより,胃癌の初期像のみならず,その発育型式,発育速度などが推測されることである.また,当然そのような検討により潰瘍やポリープと癌との関係へメスを入れることも可能である.
 以上のような視点から,胃癌の初期像とその後の発育について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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