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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻5号

1979年05月発行

文献概要

今月の主題 胃癌とその周辺 胃癌の経過

早期胃癌と進行胃癌の関連

著者: 三輪剛1

所属機関: 1東海大第6内科

ページ範囲:P.672 - P.673

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早期とは早期か
 いわゆる早期胃癌と呼ばれているものは,癌が発生してからあまり時間が経っていないものが多いので,通常「早期」と考えられているが,中には悪性サイクル1)を呈したり,免疫的に何らかのfactorが働いて2)その進行が必ずしも急ではなく,臨床的な進行度がゆっくりしたものも含まれている.したがって,局所において癌が粘膜下層までに限局している,いわゆる早期癌の中には転移を有するものもある.とくに他臓器へ転移していれば,局所がいわゆる早期であっても,臨床的には「進行癌」と考えなければならない.
 このような意味では,早期癌と進行癌とのっながりは転移のメカニズムを通して認められるといえる.広い意味ではこの辺の問題を含めて記述する必要があると思われるが,ここでは局所における「癌が粘膜層または粘膜下層までに限局している早期癌と,癌が固有筋層またはそれより深い層まで浸潤している進行癌」とが臨床的にどういう型で,どれくらいの時間をかけてつながっているかを臨床資料から解説することにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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