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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻5号

1979年05月発行

文献概要

今月の主題 胃癌とその周辺 グラフ

胃潰瘍瘢痕と陥凹性早期胃癌の鑑別

著者: 崎田隆夫1 福富久之1 中原朗1

所属機関: 1筑波大臨床医学系内科

ページ範囲:P.688 - P.690

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はじめに
 消化器症状をもって来院した患者のX線,内視鏡写真上に,何らかの異常所見を認めたとき,臨床医の注意は,この病変が悪性か否かという点に払われる.従来は,この良悪性の鑑別が消化器病にたずさわる医師にとって大きなテーマであった.その後,この問題は多くの研究者により検討され,X線,内視鏡を用いた診断技術のめざましい進歩に伴い,診断法としてほぼ確立された観がある.しかしながら,筆者らは日常臨床において良性と診断して行った生検の結果が悪性であったり,悪性と診断して行った生検の結果が良性であったりする症例をしばしば経験する.このことは,検査医の目のみによる診断がいかに危険であるかという事実を示している.本稿では,胃潰瘍瘢痕と陥凹性早期癌,とくにIIc型早期癌との鑑別が,症例によりいかにむずかしいかと言う点について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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