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プライマリ・ケア
対談 老人医療を考える(その3)
著者: 西田一彦 鈴木荘一
所属機関:
ページ範囲:P.762 - P.765
文献購入ページに移動鈴木 治療の問題に入りますが,老人の場合に感染症が割に多いので抗生物質をよく使いますが,腎毒性のものは極力避けることをモットーにしています.だから,アミノグリコシッド系のものは使わない.セファロスポリン系でも腎毒性のいちばん少ないものを使っております.それから,ジギタリス製剤は非常に注意して使わないと,成人の場合と違って副作用がすぐ出てきます.心電図をまめにとるとか,脈をよくみながら使うことですね.
西田 私は,お年寄の投薬にはあまり自信がないんです.どれだけ与えればいいのかわからない.子どもの薬用量と成人の薬用量だけは成書に出ていますが,老人の薬用量はどこにも書いていないでしょう.お年寄の投薬も,体重で割り出すとか,何らかの方式を考え出していただけないかと思うんです.なんらかの目安がないと非常に不安です.
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