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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻5号

1979年05月発行

文献概要

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・16

血清カルシウム

著者: 河合忠1

所属機関: 1自治医大臨床病理学

ページ範囲:P.780 - P.783

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カルシウムの体内での動き
 カルシウム(Ca)は生体内にある無機物のうちで最も多量に含まれるもので,成人男子では約1,000g(体重の2〜3%)を占めている.そのうちの99%はリン酸カルシウム〔Ca10(PO46(OH)2〕の形で骨質に沈着している.通常,Caは1日に500〜800mg食物として摂取され,そのうちの約50%が小腸からリン酸塩の形で吸収される.体内に吸収されたCaは一部蛋白と結合して血中を運ばれ,骨に達する.血漿中のCa総量は約9.0〜11.0mg/dl(4.5〜5.5mEq/l)である,一方,腎糸球体濾液中のCaの約99%は尿細管を通して再吸収され,尿中に排泄されるのは100〜150mg/日程度である.最も多量にCaが排泄されるのは糞便である.この代謝の調節に主役を演じているのが,上皮小体ホルモン(パラソルモン)とビタミンDである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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