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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻6号

1979年06月発行

文献概要

今月の主題 血栓とその臨床 血栓成立のメカニズム

血小板とその機能

著者: 藏本淳1

所属機関: 1広島大原医研内科

ページ範囲:P.817 - P.819

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ヒト血小板の特徴
 ヒト血小板は,他の哺乳類のそれと同様に,血小板の母細胞である巨核球(骨髄,脾など)から流血中に存在する無核の血小板に分化している.鳥類などの下位脊椎動物では,かかる分化はみられず,有核の紡錘形細胞(spindle cell)のみで,その幼若型が巨核球,成熟型が血小板に相当すると思われる.したがって,ヒト血小板は核こそもたないが,血栓形成を果たすべく必要な細胞成分は十分に詰め込まれた状態で産生され,機能を発揮している.
 流血中では,血小板はdiscoid shapeを呈し,2〜3μの径と,1μの厚さをもち,これを維持するために活発な代謝を行い,必要なエネルギーを自給している.血小板内には,核以外のほとんどすべての細胞成分が認められており,mitochondria,α-granules,dense-granules,glycogen,vesicle,ribosome,microfilament microtubules,Golgi装置などが巧妙に配置されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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