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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻6号

1979年06月発行

文献概要

今月の主題 血栓とその臨床 血栓塞栓症

腸間膜動脈

著者: 林四郎1

所属機関: 1信州大第1外科

ページ範囲:P.866 - P.867

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はじめに
 絞扼性イレウスのように二次的に腸管の血行障害が惹起され,生命をおびやかす疾患とともに,本稿の主題,腸間膜動脈の血栓症のように一次的に腸管梗塞が発生することもある.腸管の血管系には豊富な吻合路が存在しているために,1本の動脈が閉塞しても腸管梗塞が発生しにくい面もある一方,いつたん広範囲の梗塞が発生した場合には穿孔,高度な代謝性アシドージスやショック状熊を招き,救命の機会を失うことも多い.しかし,血管造影の普及により閉塞性病変が予想以上に存在することが明らかにされ,また血行再開手術の手技の向上,抗ショック療法などの進歩にも力を得て,この種の急性重篤疾患の治療にも希望の曙光が認められるようになっており,診断のポイントなどを中心に本血栓症の現況と問題点をあげたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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