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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻6号

1979年06月発行

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・17

無機リン

著者: 河合忠1

所属機関: 1自治医大臨床病理学

ページ範囲:P.931 - P.933

文献概要

無機リンの体内での動き
 リン(P)はあらゆる細胞内に存在し,高エネルギーリン酸塩としてエネルギー代謝に重要なはたらきをもっている.Pの体内総量の約80%は不溶性のカルシウム塩の形で骨や歯に沈着し,約10%は蛋白質や脂質や糖質と結合して存在し,約10%は種々の化合物として広く体内に分布している.それぞれの組織に分布するP濃度は表1に示す通りである.
 Pはほとんどあらゆる食物に含まれているので,食事による摂取不足によるP欠乏症は知られていない.Pの需要量は成人で1日に1〜1.5gであって,主として牛乳,乳製品,肉,魚などとして摂取されるが,Caの分布とよく似ているのでCaの含有食品を摂取すれば十分量のPが補給される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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