文献詳細
今月の主題 癌と免疫
文献概要
はじめに
癌免疫療法の現在までの歴史をみると2つの流れがあることがわかる.その一つは,果たして癌細胞に,宿主によって認知されるような異物性,すなわち癌特異抗原が存在するか否か,もし存在するとしたら,どのような免疫学的方法で宿主の癌細胞に対する認識力を高め,宿主から癌細胞を排除することができるかを追求した,いわば論理的な研究の流れであり,他の一つは,ヒト癌に異物性があることを仮定して,直接,治療の方向に向けられた免疫療法の流れである.ある面では,この2つの流れは互いにからみ合って発展してきたとも考えられる.
癌免疫療法の現在までの歴史をみると2つの流れがあることがわかる.その一つは,果たして癌細胞に,宿主によって認知されるような異物性,すなわち癌特異抗原が存在するか否か,もし存在するとしたら,どのような免疫学的方法で宿主の癌細胞に対する認識力を高め,宿主から癌細胞を排除することができるかを追求した,いわば論理的な研究の流れであり,他の一つは,ヒト癌に異物性があることを仮定して,直接,治療の方向に向けられた免疫療法の流れである.ある面では,この2つの流れは互いにからみ合って発展してきたとも考えられる.
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