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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻7号

1979年07月発行

今月の主題 癌と免疫

免疫強化剤による治療

OK-432

著者: 木村郁郎1

所属機関: 1岡山大第2内科

ページ範囲:P.1020 - P.1022

文献概要

はじめに
 非特異的な免疫療法が実際に臨床に取り上げられたのはMathé1)がALLにBCGを使用した頃からであり,近年,この方面の研究は全世界の注目の的となっている.その非特異的免疫療法剤の一つである溶連菌剤は金沢大学の岡本2,3)らによって開発されたもので,古来,重篤な感染を契機として,悪性腫瘍が寛解に導かれることに端を発したものである.本剤の作用機序としては,筆者らが宿主の問題を取り上げるまでは,本剤による直接的な制癌作用が検討され,溶連菌が癌細胞のRNAを利用するために制癌効果が発揮される,いわゆるRNA効果によると考えられた.その後,筆者らはOK-432にhost mediateの作用のあることを見出し5,6),本剤が非特異的免疫療法剤であることを実証し,免疫化学療法に使用されるようになり今日に至っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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