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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻7号

1979年07月発行

今月の主題 癌と免疫

免疫療法との併用による癌治療

外科療法

著者: 藤井源七郎1 関口守正1 佐丸義夫1 宮本洋寿1 江里口正純1

所属機関: 1東大医科研外科

ページ範囲:P.1038 - P.1039

文献概要

手術と免疫療法
 現今,癌の免疫療法の主流は,非特異的免疫刺激剤(nonspecific immunostimulant, NSI)あるいは免疫賦活剤と称せられるものを用いて,低下した癌患者の免疫応答能を回復,亢進させ,ひいては癌に対する特異的免疫を誘導しようとするものである.手術や麻酔による侵襲で免疫応答能が低下することも知られており,手術操作により撒布される癌細胞の転移形成に連なる危険を予防する意味でもNSIの使用は有利と考えられる.
 現在,すでに市販されているわが国の免疫療法剤は,その抗腫瘍効果が一応認められたものではあるが,手術の補助的併用療法については,現在多くの臨床研究グルーフによって試みられているが,その抗腫瘍効果として,手術後の生存期間や寛解期間の延長について成績を得るに至っていない.免疫療法剤の投与量,投与期間,投与時期なども,試行錯誤を重ねているというのが現状てあろう.ここでは,術前,術後の併用療法について試行の例をあげてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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