文献詳細
文献概要
今月の主題 癌と免疫 免疫療法との併用による癌治療
化学療法
著者: 塚越茂1
所属機関: 1癌研癌化学療法センター
ページ範囲:P.1040 - P.1042
文献購入ページに移動はじめに
宿主の腫瘍に対する免疫能を賦活化して癌の治療を試みる場合,外科療法や化学療法と併用したほうが有利と考えられる実験的データが少なくない.それは免疫療法の成否を左右させる大きな因子として,腫瘍の負荷を可能な限り減らすことが第1にあげられるからである.腫瘍細胞の抗原性の高低も重要な因子であると考えられるが,実験的には低抗原性と思われるsyngeneicなマウス白血病細胞であっても,化学療法と免疫賦活化物質との併用によって相乗効果がみられることが少なくない.
このような事実をふまえて免疫療法を考えてみると,宿主の免疫応答能が十分存在する限り,または応答能が回復する可能性のあると考えられる場合,臨床上免疫療法を応用していくには外科または化学療法との併用を考えたほうが有利であることに異論はないであろう.
宿主の腫瘍に対する免疫能を賦活化して癌の治療を試みる場合,外科療法や化学療法と併用したほうが有利と考えられる実験的データが少なくない.それは免疫療法の成否を左右させる大きな因子として,腫瘍の負荷を可能な限り減らすことが第1にあげられるからである.腫瘍細胞の抗原性の高低も重要な因子であると考えられるが,実験的には低抗原性と思われるsyngeneicなマウス白血病細胞であっても,化学療法と免疫賦活化物質との併用によって相乗効果がみられることが少なくない.
このような事実をふまえて免疫療法を考えてみると,宿主の免疫応答能が十分存在する限り,または応答能が回復する可能性のあると考えられる場合,臨床上免疫療法を応用していくには外科または化学療法との併用を考えたほうが有利であることに異論はないであろう.
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