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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻8号

1979年08月発行

文献概要

今月の主題 腸疾患の臨床 大腸潰瘍性病変

大腸結核と大腸クローン病

著者: 八尾恒良1

所属機関: 1福岡大第1内科

ページ範囲:P.1176 - P.1178

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はじめに
 クローン病は1932年Crohn, B. B. らによって報告された疾患であるが,大腸クローン病の存在が公認されたのは1960年前後であり,小腸クローン病に比し比較的新しい概念といってよい.以後,欧米では潰瘍性大腸炎とクローン病の鑑別に関して多くの研究が行われているが,大腸に限ってクローン病と腸結核について論及した報告はほとんどないといってよい.
 しかし孤在性腸結核が少なからず存在する本邦では,大腸クローン病は潰瘍性大腸炎よりも,むしろ大腸結核との鑑別が問題にされることが多い.また,病理学的にも腸結核で非乾酪性肉芽腫のみがみられる時期のものがあり,その鑑別には何枚かのプレパラートの検鏡だけでは不十分で,切除標本の肉眼所見や臨床経過を参照しなければならないことがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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