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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻8号

1979年08月発行

文献概要

今月の主題 腸疾患の臨床 大腸隆起性病変

内視鏡的ポリペクトミーの適応

著者: 丸山雅一1

所属機関: 1癌研究会付属病院内科

ページ範囲:P.1200 - P.1202

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はじめに
 大腸のポリープ(腺腫)を経内視鏡的に摘除しようとする試みは,1969年から1970年にかけて工夫された方法である.はじめの頃は,生検鉗子でポリープの基部を何回も噛り取る方法や,ピアノ線でループを作ってポリープの基部を絞扼し,ひきちぎる方法が行われていた.しかし現在は,米国でShinya(新谷)らが考案した方法,すなわちワイヤーループ(ポリペクトミー用スネアー)でポリープの基部を絞扼し,高周波電流で焼き切る方法が普及している.
 胃のポリープと異なり,大腸のポリープ(腺腫)は,その大部分が癌化することが知られている.したがって大腸のポリペクトミーは単に鉗子生検の延長として,組織学的診断のための情報量が多いという利点にとどまらず,前癌状態としてのポリープ(腺腫)を積極的に除去するという治療的手最としての意義がある.また,それだけに,実際どのようなポリープがポリペクトミーの適応であるかを決定することは,ポリープの治療法の選択という意味において,臨床的にきわめて重要な問題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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