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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻1号

1980年01月発行

文献概要

今月の主題 心膜疾患の臨床 心膜疾患の診断

心X線—血管造影を含む

著者: 松山正也1

所属機関: 1東海大学医学部・放射線科

ページ範囲:P.15 - P.19

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はじめに
 心膜は心臓をとりまく薄い線維性の膜で,同時に大動脈根部,肺動脈幹,上大静脈,肺静脈の一部をも包んでいる.心臓の表面と固く結合した臓側葉(心外膜)とその外側の壁側葉からなり,その間に心膜腔があり,通常少量の心膜液を容れている.壁側葉の下方は横隔膜の腱中心と癒着し,後方は食道および大動脈と,側方は胸膜の心膜部とゆるく結合している.
 単純X線上ではこの心膜は心筋と区別できないが,心膜臓側葉下の脂肪組織が発達した例では,心膜が透過性の脂肪線の外側に1〜2mmの厚さの軟部陰影として認められる.それでも通常の曝射時間での撮影では,心拍による影響で認めがたいが,テレビ透視下では容易に認められることがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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