icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻1号

1980年01月発行

文献概要

今月の主題 心膜疾患の臨床 二次性心膜疾患

結核性心膜炎

著者: 青柳昭雄1

所属機関: 1国立療養所晴嵐荘病院

ページ範囲:P.52 - P.53

文献購入ページに移動
はじめに
 結核症の減少に伴い肺外結核の症例も減少しているが,肺外結核の全結核のなかで占める割合は常に10%前後で,最近はほとんど不変である.わが国では肺外結核のなかでリンパ節結核が圧倒的に多く41%で,次いで尿路,脊椎,骨・関節,髄膜の順になるが,その他の肺外結核が22.2%を占めている.結核性心膜炎はこのその他のなかに含まれており,正確な数は不明であるが,その数は極めて少数であるとされている.
 その頻変は低率であるが,本症は粟粒結核と同じく典型的な像を示さない際には診断困難な疾患の一つであり,かつ早期に診断して早期に治療を行えば痕跡なく治癒せしめ得るものであるから,本症を十分に理解しておくことが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?