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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻11号

1980年11月発行

文献概要

今月の主題 高血圧症—最近の動向と展望 治療

境界域高血圧,収縮期性高血圧

著者: 飯村攻1

所属機関: 1札幌医科大学・内科学第2講座

ページ範囲:P.1710 - P.1711

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境界域高血圧
 境界域高血圧(borderline hypertension)というのは比較的新しい言葉で,明確な定義や診断基準が確立しているわけではない.その詳細は他1)にゆずり,ここでは,現在最も広く用いられているWHOの,収縮期圧140〜159mmHg,拡張期圧90〜94mmHgのいずれか一方または両者を示すものを境界域高血圧とする基準に従い,以下に論をすすめることとする.
 境界域高血圧の頻度は,Julius2)によれば,米国では中・老年の20%,若年の10%といわれる.筆者らが得た本邦の成績は,20〜40歳の正常男子勤務者集団(2,928名)の11.0%,40〜64歳の農村住民(988名)で,40〜44歳14.2%,45〜49歳15.6%,50〜54歳23.9%,55〜59歳24.1%,60〜64歳22.8%と,WHOの基準による高血圧ほどではないが,ほぼそれに近い頻度を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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