文献詳細
文献概要
今月の主題 高血圧症—最近の動向と展望 治療
降圧薬の臨床薬物動態
著者: 海老原昭夫1
所属機関: 1自治医科大学・臨床薬理学
ページ範囲:P.1712 - P.1713
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薬が効果を発揮するためには,作用部位において一定以上の濃度に達し,それがある時間持続することが必要であると考えられている.そこで薬の効果を考えるには,薬物の生体内運命を知ることがきわめて重要となる.
口から投与された薬は胃腸管から吸収され,はじめ血液中の薬物濃度が次第に上昇するが,やがて最高レベルに達する.血液中に入った薬は血液以外にも分布するが,一般には,一部は肝で代謝され,また一部は腎から未変化体のまま排泄されて,血中濃度は次第に低下し,やがて体の中からまったく消え去る.このような薬の生体内運命は薬物動態pharmacokineticsと呼ばれている.薬の効果を最大限にひき出し,副作用を最小限に抑えるためには,患者の臨床的観察はもちろん重要であるが,このような薬物動態を考慮しながら,薬の投与設計を行っていくことがきわめて効果的である.
薬が効果を発揮するためには,作用部位において一定以上の濃度に達し,それがある時間持続することが必要であると考えられている.そこで薬の効果を考えるには,薬物の生体内運命を知ることがきわめて重要となる.
口から投与された薬は胃腸管から吸収され,はじめ血液中の薬物濃度が次第に上昇するが,やがて最高レベルに達する.血液中に入った薬は血液以外にも分布するが,一般には,一部は肝で代謝され,また一部は腎から未変化体のまま排泄されて,血中濃度は次第に低下し,やがて体の中からまったく消え去る.このような薬の生体内運命は薬物動態pharmacokineticsと呼ばれている.薬の効果を最大限にひき出し,副作用を最小限に抑えるためには,患者の臨床的観察はもちろん重要であるが,このような薬物動態を考慮しながら,薬の投与設計を行っていくことがきわめて効果的である.
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