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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻11号

1980年11月発行

文献概要

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・32

カテコラミン

著者: 屋形稔1 三国龍彦2

所属機関: 1新潟大学医学部・中央検査部 2新潟鉄道病院・内分泌内科

ページ範囲:P.1770 - P.1773

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カテコラミンの生合成と代謝
 カテコラミン(CA)はドーパミン,ノルアドレナリン(NA)およびアドレナリン(A)の総称で,交感神経,副腎髄質のクロム親和性細胞においてチロジンから生成される.
 血液中から交感神経末端のクロム親和性細胞にとりこまれたチロジンは,チロジン水酸化酵素によりドーパとなり,ついでドーパミンに転換され,さらにドーパミンβ酸化酵素(DBH)の働きでNAが生成される.副腎髄質では同様にして生成されたNAからさらにフェニルエタノラミン-N-メチル転換酵素(PNMT)によってAが合成され,これらは細胞内のクロム親和顆粒中に貯えられる.NA,Aは交感神経の刺激により血中に分泌されるが,大部分は再び交感神経末端や脳内にとりこまれて不活性化されたり,速やかに尿中に排泄されるため血中のCA濃度はきわめて微量である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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