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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント

I.循環器疾患

房室ブロック VS 房室干渉解離

著者: 石川恭三1

所属機関: 1杏林大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.1850 - P.1851

文献概要

なぜ鑑別が問題となるか
 房室干渉解離(interference A-V dissociation:A-VD)と鑑別診断上とくに問題となる房室ブロックは,完全房室ブロック(complete A-V block:A-VB)である.ここで少し房室解離の説明をしておきたい.房室解離とは,心房と心室とがまったく別個のペースメーカーの支配下で脱分極される状態をいう.A-VBも房室解離の状態にあるわけであり,いうなれば完全房室ブロックによる房室解離ということになる.一方,房室干渉解離とは,上室性の刺激と心室性の刺激が同時か,ほとんど同時に発生することにより,房室解離の状態を生じるわけである.この2つの刺激は衝突し,互いに進行を妨害することになる.この現象を房室干渉解離という.
 房室干渉解離が生じ得る部位は図に示すとおりである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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