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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント IV.肝・胆道・膵疾患

ヘモクロマトーシス VS 肝硬変

著者: 平山千里1

所属機関: 1鳥取大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.1936 - P.1937

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なぜ鑑別が問題となるか
 ヘモクロマトーシスは非ヘミン鉄が過剰に沈着し,実質臓器の線維化と機能低下をきたす疾患である.臨床的には,皮膚の色素沈着,肝腫,糖尿病,関節障害,心不全,性腺機能低下など多彩な症状がみられる.一方,肝硬変では,一般に鉄が肝臓に沈着しやすいが,とくにアルコール性肝硬変では,アルコール性飲料,たとえばブドウ酒に鉄が含まれていること,また膵炎を合併すると鉄の吸収が増加するなどの理由から,続発性ヘモクロマトーシスをきたす場合がある.したがって,ヘモクロマトーシスとアルコール性肝硬変はときとして鑑別が困難な場合がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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