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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント IV.肝・胆道・膵疾患

慢性肝炎 VS 肝硬変

著者: 亀谷麟与隆12

所属機関: 1都立広尾病院・内科 2慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.1950 - P.1951

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 慢性肝炎とは ウイルス,薬剤,免疫異常などによって起こる肝の炎症,機能障害が6ヵ月以上持続し,下記のような肝組織所見を示すものをいう.慢性肝炎の肝組織診断基準(1979年8月,第11回犬山シンポジウム)では慢性肝炎とは6ヵ月以上肝臓に炎症が持続,あるいは持続していると思われる病態である.組織学的には門脈域を中心とした持続性の炎症があり,円形細胞浸潤と線維の増生により,門脈域の拡大がみられ,活動性(active)と非活動性(inactive)に区分される.活動性では,piecemeal necrosisが著明で,小葉内細胞浸潤と,肝細胞の変性ならびに壊死(spottynecrosis,bridging necrosisなど)を伴う.非活動性では上記の変化はいずれも軽微である.
 肝硬変とは 広範な線維化と再生結節とを伴う肝小葉実質の改築性病変で,中心静脈と門脈域を結ぶ結合織の隔壁が広汎に形成され,隔壁中に求心性および遠心性の脈管系の吻合が形成されている状態である1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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