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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント

VII.神経・筋疾患

多発性硬化症 VS 視神経脊髄炎,急性散在性脳脊髄炎

著者: 濱口勝彦1

所属機関: 1埼玉医科大学・神経内科

ページ範囲:P.2014 - P.2015

文献概要

なぜ鑑別が問題となるか
 多発性硬化症(MS),視神経脊髄炎(Devic病),急性散在性脳脊髄炎(ADEM)は,いずれも脱髄疾患に属するものであり,とくにMSとDevic病の鑑別ないし異同は,本邦の脱髄疾患の歴史の上でも大きな問題となってきた.すなわち,本邦ではMSよりDevic病のほうが多いという意見,あるいはDevic病はMSの一型にすぎないという意見である.現在Devic病はMSの一部と考えられ,この両者の鑑別は疾患単位としての鑑別ではなく,MSの中の特徴ある臨床像を示すものという意味にすぎない.
 MSとADEMとの鑑別は予後に関連して重要で,MSでは通常再発をみるが,ADEMでは一旦寛解をみれば再発はほとんどない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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