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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント VIII.免疫・アレルギー疾患

気管支喘息 VS 心臓喘息

著者: 太田怜1

所属機関: 1三宿病院・循環器科

ページ範囲:P.2022 - P.2023

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喘息とは
 喘息とは,字面の上では,息が喘ぐということで,呼吸促迫あるいは呼吸困難のことであるが,医学用語としては,突発する呼吸困難のことをいう.したがって,自然気胸,肺梗塞,あるいは気管内異物なども,広い意味では喘息であろうが,しかし,われわれが喘息という用語で表現するときは,くり返して起こるというニュアンスが含まれているようである.したがって,喘息をもっと細かく定義すれば,くり返して発作的に生ずる呼吸困難のことをいうのであろう.
 ただし,心筋梗塞発症と同時に,急性左心不全のため劇しい呼吸困難が突発した場合は,初回の発作でも,これを心臓喘息と表現することはあるであろう.逆にいえば,それまで心臓に関してなんの愁訴もなかった人が,突然,喘息発作を生じた場合は,それが心臓喘息であり,たとえ胸痛がなくとも,その原因は急性心筋梗塞であろうことを常に考えておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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