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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント

VIII.免疫・アレルギー疾患

SLE VS 薬剤誘発ループス

著者: 橋本博史1

所属機関: 1順天堂大学医学部・内科(膠原病)

ページ範囲:P.2026 - P.2027

文献概要

なぜ鑑別が問題となるか
 SLEは,多臓器障害を伴い慢性に経過する炎症性疾患で,代表的自己免疫疾患である.経過中,寛解と悪化をくり返し,臓器病変,とくに腎病変と中枢神経症状の存在は予後を左右する.したがって,長期間の治療・管理を必要とする症例が多い.
 他方,薬剤誘発ループス(drug-LE)は,ある種の薬剤投与によってSLE様の症状を呈するが,薬剤投与中止により症状は可逆性で,腎や中枢神経症状の発現は稀である,したがって,予後はSLEに比べてよい.しかしながら,あらかじめSLE発症の素因を有する症例では,薬剤が誘因となり,SLEが顕性化する可能性がある.以上より,両者の早期診断と鑑別診断が重要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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