文献詳細
臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
VIII.免疫・アレルギー疾患
文献概要
なぜ鑑別が問題となるか
SLEは,多臓器障害を伴い慢性に経過する炎症性疾患で,代表的自己免疫疾患である.経過中,寛解と悪化をくり返し,臓器病変,とくに腎病変と中枢神経症状の存在は予後を左右する.したがって,長期間の治療・管理を必要とする症例が多い.
他方,薬剤誘発ループス(drug-LE)は,ある種の薬剤投与によってSLE様の症状を呈するが,薬剤投与中止により症状は可逆性で,腎や中枢神経症状の発現は稀である,したがって,予後はSLEに比べてよい.しかしながら,あらかじめSLE発症の素因を有する症例では,薬剤が誘因となり,SLEが顕性化する可能性がある.以上より,両者の早期診断と鑑別診断が重要となる.
SLEは,多臓器障害を伴い慢性に経過する炎症性疾患で,代表的自己免疫疾患である.経過中,寛解と悪化をくり返し,臓器病変,とくに腎病変と中枢神経症状の存在は予後を左右する.したがって,長期間の治療・管理を必要とする症例が多い.
他方,薬剤誘発ループス(drug-LE)は,ある種の薬剤投与によってSLE様の症状を呈するが,薬剤投与中止により症状は可逆性で,腎や中枢神経症状の発現は稀である,したがって,予後はSLEに比べてよい.しかしながら,あらかじめSLE発症の素因を有する症例では,薬剤が誘因となり,SLEが顕性化する可能性がある.以上より,両者の早期診断と鑑別診断が重要となる.
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