icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント X.腎疾患

腎前性急性腎不全 VS 急性尿細管壊死

著者: 秋沢忠男1 越川昭三1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・内科

ページ範囲:P.2068 - P.2069

文献購入ページに移動
なぜ鑑別が問題となるか
 急性腎不全の定義は,本来尿中に排泄されるべき窒素代謝物を中心とした,生体に不必要な物質の急激な排泄障害と血中への貯留である.この概念には腎循環障害に基づく腎前性急性腎不全,腎毒性物質などによる急性尿細管壊死のほか,尿路閉塞による腎後性急性腎不全,急性糸球体腎炎,急性間質性腎炎,両側皮質壊死,腎動脈閉塞などが含まれる.
 一般に急性腎不全は腎前性腎不全と急性尿細管壊死の頻度が高く,前者は適切な治療で早期に腎循環の改善をはかれば可逆的で,腎機能不全は進行せずに回復させることができる.しかし処置を誤ると急性尿細管壊死に進行し,腎機能の回復には長期間を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら