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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント X.腎疾患

紫斑病腎炎 VS ループス腎炎

著者: 北川照男1

所属機関: 1日本大学医学部・小児科

ページ範囲:P.2076 - P.2077

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なぜ鑑別が問題となるか
 紫斑病腎炎とループス腎炎の鑑別を実際に必要とする例は少ない.なぜならば,ループス腎炎は年少者に少なく,紫斑病腎炎は年少児に多く,その頻度に年齢差をみるからである.しかし,それだけに若年者のループス腎炎は紫斑病腎炎との鑑別が必要であり,成人の紫斑病腎炎はループス腎炎との鑑別が必要である.定型的なアレルギー性紫斑病では点状出血のほかに,特徴的な腹痛,下血などの腹部症状と関節痛,関節腫脹をきたす.ループスにおいても,点状皮下出血や関節痛,関節腫脹をしばしば認めるので,そのような症状を伴った腎炎においては,紫斑病腎炎とループス腎炎を一応考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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