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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント X.腎疾患

原発性アミロイド腎症 VS アミロイド合併の骨髄腫腎症

著者: 小野駿一郎1 三條貞三1

所属機関: 1東京逓信病院・循環器科

ページ範囲:P.2082 - P.2083

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なぜ鑑別が問題となるか
 アミロイドーシスは線維構造を有する特異な蛋白アミロイドが全身諸臓器の細胞外に沈着する原因不明の疾患で,
 1)原発性アミロイドーシス
 2)骨髄腫に伴うアミロイドーシス
 3)続発性アミロイドーシス
 4)限局性アミロイドーシス
 5)遺伝性アミロイドーシス
に分類され,また,最近ではその沈着部位により
 pattern I 心・筋肉・腸管・皮膚・神経
 pattern II 肝・腎・脾・副腎
 mixed pattern I+II
 とも分けられる1).pattern Iを呈するとされる原発性アミロイドーシスでも,実際には腎障害の頻度は高く35〜90%にアミロイドの腎内沈着がみられる2,3).一方,続発性アミロイドーシスの際は基礎疾患の確認により診断は比較的容易で,アミロイド蛋白はAAであり,patternIIの沈着様式をとるとされているが,骨髄腫に伴うアミロイドーシスの場合,基礎疾患が骨髄腫とされながらも続発性と別扱いされる理由は,沈着臓器・染色態度が原発性アミロイドーシスと同じで,アミロイド蛋白が両者ともALであることによる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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