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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XI.感染症

Mycotic aneurysm VS 動脈瘤

著者: 矢田賢三1 斎藤武志1

所属機関: 1北里大学医学部・脳神経外科

ページ範囲:P.2100 - P.2101

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はじめに
 脳動脈瘤は,その原因から4つの種類に大別されている.①嚢状saccular(先天性)動脈瘤,②動脈硬化症fusiform(紡錘上)動脈瘤,③細菌性mycotic(敗血症性)動脈瘤,④外傷性traumatic動脈瘤の4者である.嚢状動脈瘤は全脳動脈瘤の90%以上を占め,通常,単に脳動脈瘤といえば,嚢状動脈瘤を指す.細菌性動脈瘤は,亜急性細菌性心内膜炎や敗血症などの感染性疾患によって,血管壁の炎症による脆弱化が原因となって生ずる動脈瘤で,全脳動脈瘤の約0.5%を占める.起炎菌はほとんどが細菌であり,真菌によるものはきわめて稀であるので,mycotic(真菌性)動脈瘤という言葉は正しくはないが,現在では,慣習としてmycotic aneurysmという言葉が一般的には用いられている.以下mycotic aneurysmと嚢状(先天性)動脈瘤の鑑別について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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