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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XII.精神疾患

てんかん発作 VS ヒステリー発作

著者: 大熊輝雄1

所属機関: 1東北大学医学部・精神医学

ページ範囲:P.2114 - P.2115

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発作の本態と特徴
 発作の成因と形態 てんかん発作は全般発作と部分発作とに分けられ,全般発作は意識障害を主とする欠神発作とけいれん発作(強直間代発作,ミオクローヌス発作など)に,部分発作は要素部分発作(焦点運動発作,焦点感覚発作など)と複雑部分発作(精神運動発作)とに大別される.これらのてんかん発作は,脳の一部分に異常な強い興奮が起こり,これが脳の種々のニューロン系を介して脳の一部あるいは全般に広がるために生じるものであるから,それぞれの発作型の臨床形態や持続時間は,多少の変異があるとしても,かなり定型的なものである.
 これに対して,ヒステリー発作は,転換症状conversionとしてのけいれん発作にしても,分離症状としてのもうろう状態などの意識障害発作にしても,それぞれの患者の無意識的な感情葛藤が症状の形をとって表出されるものであるので,症状がかなり不規則,多彩で,各患者の葛藤と関係のある形態をとることも少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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