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文献概要
臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XII.精神疾患
脳動脈硬化性痴呆 VS 老年痴呆
著者: 長谷川和夫1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・精神科
ページ範囲:P.2120 - P.2121
文献購入ページに移動なぜ鑑別が問題となるか
両者は,老人に多くみられる点で,頻度からみると両横綱といってよい.しかも人口の高齢化に伴って増加しつつあること,また老年痴呆には原因療法がまったくないため,脳循環状態をよくすることや,リハビリテーションによって,治療による改善の可能性をもつ脳動脈硬化性痴呆を鑑別することは,重要な意義をもつと考えられる.予後を判定する上でも脳動脈硬化性痴呆は脳卒中発現の可能性が大きいから鑑別は重要といえる.
ただ85歳以上の高齢期になると,両者の混合型が多くなることが知られていて,鑑別は必ずしも容易ではない.しかし,この場合でも脳動脈硬化性要因の有無を確定することは治療や介護のうえで重要であろう.
両者は,老人に多くみられる点で,頻度からみると両横綱といってよい.しかも人口の高齢化に伴って増加しつつあること,また老年痴呆には原因療法がまったくないため,脳循環状態をよくすることや,リハビリテーションによって,治療による改善の可能性をもつ脳動脈硬化性痴呆を鑑別することは,重要な意義をもつと考えられる.予後を判定する上でも脳動脈硬化性痴呆は脳卒中発現の可能性が大きいから鑑別は重要といえる.
ただ85歳以上の高齢期になると,両者の混合型が多くなることが知られていて,鑑別は必ずしも容易ではない.しかし,この場合でも脳動脈硬化性要因の有無を確定することは治療や介護のうえで重要であろう.
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