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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント

XIII.皮膚疾患

アナフィラキトイド紫斑 VS 血小板減少性紫斑

著者: 西川武二1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・皮膚科

ページ範囲:P.2126 - P.2127

文献概要

なぜ鑑別が問題となるか
 アナフィラキトイド紫斑は血管壁の障害に由来する紫斑で,病巣感染・食餌・薬剤などによるIII型アレルギーと説明されている.血小板減少性紫斑は,本態不明(おそらくは自己免疫性)の血小板減少による紫斑である.したがって,発疹はいずれも皮下の出血という点で共通するが,本態的には異なるので,検査の進め方,治療方針を確立する上で両者の鑑別は重要である.なお,アナフィラキトイド紫斑は皮膚症状だけ(単純性紫斑),関節症状を伴うもの(リウマチ性紫斑)および胃腸症状を伴うもの(腸性紫斑)の3型に分けられる.また血小板減少性紫斑の診断に際しては,薬剤・急性感染症・膠原病(SLE)・血液疾患・血管腫(カサバッハ・メリット症候群)などによる2次的な血小板減少による紫斑を除外することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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