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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻12号

1980年11月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント

XIV.女性性器疾患

更年期障害 VS メニエール症候群

著者: 一条元彦1 平岡克忠1

所属機関: 1奈良県立医科大学・産婦人科

ページ範囲:P.2158 - P.2159

文献概要

なぜ鑑別が問題となるか
 更年期障害とは,生殖期(成熟期)より生殖不能期(老年期)への移行期における不定愁訴を主とする障害である.内分泌面では,エストロゲン優位からアンドロゲン優位への過渡期に相当しており,視床下部機能の低下,卵巣機能の低下に起因している.早発症状としては,ほてり,発汗,萎縮性腔炎が主であり,晩発症状は末梢器官・組織の代謝性変化によるもので,膀胱機能障害などがある。そして,環境因子,性格因子が関与していると考えられている.一方,メニエール症候群は,内リンパ水腫が主病変であり,リンパ腔内圧の上昇により耳鳴,難聴があり,ついにはめまいが起こる症候群である.両者の発生因子として,自律神経失調が共通しており,また症状として,めまいがみられるため鑑別を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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