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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XIV.女性性器疾患
卵巣出血 VS 腸間膜動脈塞栓
著者: 望月眞人1
所属機関: 1神戸大学医学部・産婦人科
ページ範囲:P.2166 - P.2167
文献購入ページに移動両疾患はともに激しい腹痛を突発する重症腹部疾患である急性腹症に含まれるが,おのずからその症状に軽重がある.たとえば腸間膜動脈塞栓ではただちに手術をしなければ生命の危険があり,予後も一般に重篤である.これに反し,卵巣出血は症状が軽く,しばらく経過を観察したほうがよいこともある.したがって急性腹症においては,どの程度の救急を必要とするかを鑑別することが大切で,とくに腸間膜動脈塞栓の対策には,このことがきわめて重要な問題となる.
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