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雑誌目次

雑誌文献

medicina17巻13号

1980年12月発行

雑誌目次

今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識

理解のための10題

ページ範囲:P.2314 - P.2316

脳血管障害

クモ膜下出血の診断

著者: 戸谷重雄 ,   小林一夫

ページ範囲:P.2206 - P.2207

はじめに
 クモ膜下出血は突然発症し,診断と治療に迅速さを欠けば致命的となる重篤な疾患である.治療は外科的治療が優先し,現在では重症頭部外傷を上回るクモ膜下出血症例数を取り扱う施設がふえている.クモ膜下出血症例に遭遇したならば,常にベッドサイドでの診断と検査計画を要領よくすすめてゆくことが大切である.

破裂脳動脈瘤の自然歴

著者: 太田富雄

ページ範囲:P.2208 - P.2212

はじめに
 いずれの疾患にせよ,なんらかの治療を積極的に行い,それが効果的であったか否かを判定するには,スタンダードとしてその疾患の"自然歴(natural history)"を知り,比較検討することが必須である."生涯の時限爆弾(perpetual time bomb)"ともいわれる脳動脈瘤に対する治療原則は,茎部クリッピングであることに異存はあるまい.しかし,破裂脳動脈瘤の自然歴についていま一度検討し,現行治療法に対する反省の基礎資料としたい.

破裂脳動脈瘤と脳血管攣縮

著者: 水上公宏 ,   宇佐美卓

ページ範囲:P.2214 - P.2215

はじめに
 破裂脳動脈瘤がひきおこす病態は,①出血による中枢神経への一次的影響,②脳血管攣縮,③水頭症である.本症の特徴である再出血,すなわち脳動脈瘤破裂の再発を防ぐには,開頭術により動脈瘤柄部のクリッピングを行うことが最も確実な方法であり,顕微鏡手術の導入はこの手術手技をほぼ確立されたものとした.また,水頭症についても補助診断法の進歩と髄液短絡術によって治療成績の向上をみている.しかし,脳血管攣縮が破裂脳動脈瘤の予後を左右する最大の因子とされ,これが続発する脳梗塞をもたらし,患者の生命あるいは機能予後を著しく不良なものとすることが明らかとなっているにもかかわらず,その本態はいまだ十分に解明されていないのが現状である.

破裂脳動脈瘤の手術—早期手術

著者: 高久晃 ,   甲州啓二

ページ範囲:P.2216 - P.2218

はじめに
 クモ膜下出血の原因の約7割は脳動脈瘤破裂によるものであることは,今日衆知の事実であり,一方,その手術成績も向上してきている.しかし,破裂脳動脈瘤に対する手術は破裂後の急性期に施行すべきなのか,あるいはまた,急性期には避けるべきなのか,今日なお議論が多い.本稿では,主として,筆者らが行っている早期手術を中心に,破裂脳動脈瘤の治療について解説したい.

破裂脳動脈瘤の手術—意図的晩期手術

著者: 秦才賢 ,   佐藤潔 ,   石井昌三

ページ範囲:P.2220 - P.2225

はじめに
 破裂脳動脈瘤治療の最大の目的は,破裂脳動脈瘤の再出血を防止し,患者を社会復帰せしめることにある.現在のところ脳動脈瘤の再出血の防止には,頭蓋内直達手術によって動脈瘤頸部(neck)をクリップその他で閉塞する以外に確実な方法はない.
 破裂脳動脈瘤患者の予後にきわめて重大な関わりを持つ因子として,待期期間中に発生する再出血と脳血管攣縮がある.理論的に考えれば脳動脈瘤破裂による脳損傷や,脳血管攣縮によって惹起される脳浮腫,脳梗塞が一度落ちついた時期,すなわち出血発生後1ないし2週間待期した後に手術を施行すれば,手術時における安全性も確保されるであろうことは容易に理解できる.事実microsurgical techniqueの普及した昨今,内外いずれの報告においても手術成績のみについてみると,晩期手術の成績のほうが優れていることがわかる.これに反し,早期手術を主張する入の論拠は,待期期間中の再出血の予防が確実に行いえないということ,さらに出血発作後速やかに破裂脳動脈瘤を直達手術によって処理し,さらに脳血管攣縮誘発物質が含まれていると思われる血性髄液や血腫を洗浄あるいは排除することにより,脳血管攣縮を予防ないし軽減,脳血管攣縮によって失われる症例を助けうるということである.

手術適応—脳動静脈奇形

著者: 菊池晴彦

ページ範囲:P.2226 - P.2228

脳動静脈奇形とは
 脳動静脈奇形は先天的血管奇形であり,クモ膜下出血の約10%において出血原因となっている.
 脳動静脈奇形の症状としてはクモ膜下出血が最も多いが(約70%とされている),出血以外にもsteal現象やmass effectのための痙攣発作,脳局所症状(運動麻痺,半盲など)頭痛,失神発作などの症状を出す.

手術適応—高血圧性脳内血腫

著者: 中島健二 ,   伊藤善太郎

ページ範囲:P.2230 - P.2232

 高血圧性脳出血といっても,血腫が生じる部位により,その名称は異なる.基底核部出血,視床出血がその大部分を占めるが,小脳出血,橋出血もしばしば経験する.皮質下出血も高血圧患者にみられることが多いが,時に脳動静脈奇形,angiomaの破綻により生じることもある.近年,CTスキャンの導入により,これら出血部位の確認は容易となった.
 高血圧性脳出血の手術適応となると,患者の臨床症状,ことに意識状態,運動障害の程度,瞳孔不同,対光反射などで代表される脳神経症状を考慮しつつ決定されるが,さらに,年齢,既存の合併症なども考慮する必要があろう.

手術適応—閉塞性脳血管障害

著者: 小野博久

ページ範囲:P.2234 - P.2236

はじめに
 閉塞性脳血管障害とは,内頸動脈や中大脳動脈などの比較的大口径の動脈の高度狭窄や完全閉塞が原因となって起こる脳の虚血性病変である.手術的治療法1)としては,浅側頭動脈-中大脳動脈分枝間吻合術(superficial temporal artery to middlecerebral artery branch anastomosis, STA-MCA,または頭蓋外-内血管バイパス術,extracranialto intracranial arterial bypass operation),栓塞除去術,血栓除去術,血栓内膜除去術,肥厚内膜切除術などがある.これらは,いずれも血管の閉塞性病変(閉塞,狭窄,潰瘍など)を除去する手術である.このほかに,著しい脳圧亢進に対して対症処置として行う内減圧術と外減圧術がある.前者では,腫脹している脳組織やサイレント領域の脳組織を除去し,後者では,頭蓋骨の一部を除去する.
 これら各手術の手術適応を決める場合には,血管造影とCTスキャンによる血管病変と脳組織病態の正確な診断が必要で,この両検査の所見なしには手術適応の検討はできない.

脳血管モヤモヤ病

著者: 米川泰弘 ,   半田肇

ページ範囲:P.2238 - P.2240

はじめに
 脳血管モヤモヤ病は1960年代初頭に諸家による発表があいつぎ,本邦に特有な疾患として定着した.ただし近年欧米にも散発的に発表されている.当初はWillis動脈輪閉塞症(工藤),cerebralarterial rete(半田),telangiectasia juxtabasilaris(佐野),脳底部異常血管網症(西本)などの名称が冠せられていたが,現在では"モヤモヤ"病(鈴木)あるいはWillis動脈輪閉塞症が一般に用いられている.
 本症に関してはいまだ不明な部分が多く,後藤文男教授を班長とする厚生省特定疾患研究班により,種々の角度から本疾患の再検討がなされている.この研究班で,診断の手引きとして昭和53年度に発表されたものの全体は誌面の都合で紹介できないが,主なるものは表1に示すごとくである.

脳血管障害の血管造影—読影のポイント(グラフ)

著者: 矢田賢三

ページ範囲:P.2242 - P.2246

 CTが普及した現在,脳実質内への出血,脳血管の閉塞による脳実質の梗塞などは,脳血管撮影を行わずとも容易に診断されるようになった.また,造影剤静注によるcontrast enhancementを行えば,動静脈奇形や,直径5mm以上の大きさをもつ動脈瘤などもある程度造影されてくる.しかしながら,血管自体の病変部位,病変の形状などを正確に知るためには,どうしても血管造影を行う必要がある.
 近年では,造影剤の改良,手技の進歩などにより脳血管造影の副作用は著しく減少はしたが,穿刺による局所の血管壁に対する損傷,カテーテル法を用いる場合には,カテーテル内の凝血塊注入による脳塞栓,ヨード剤に対するアレルギー反応などの危険な副作用が皆無となったわけではないので,その施行にあたっては万全の注意を必要とする.

脳腫瘍

各種脳腫瘍の頻度

著者: 野村和弘

ページ範囲:P.2248 - P.2250

種類と頻度
 脳腫瘍の頻度は,全剖検例に対し1〜3%である.KurlandおよびZulchの推計では10万人に対し4.2〜5.4人の脳腫瘍患者が発生しているとされている.1978年に報告された脳腫瘍全国集計調査(1969,70,74,75年分集計)によれば,原発性脳腫瘍6,204例,転移性脳腫瘍817例,合計7,021例である.男女比は,52.0%,47.0%と男性にやや多い.年齢分布をみると,15歳未満の幼小児例が1,118例(16%),15〜59歳5,122例(73%),60歳以上781例(11%)である.脳腫瘍の種類は30種以上に及ぶ.欧米と日本での頻度を表1に記しその差を概観できるようにした.脳腫瘍のうち最も頻度の高いものは,神経膠腫であり,欧米の統計では脳腫瘍の40〜45%を占める.日本では全国統計で31.2%,東大脳神経外科の統計では29.2%となって,欧米に比べると10〜15%少なく,著しい差を示しているのが特徴である.髄膜腫は第2位の発生頻度を占め,日本で12〜15%,欧米で13〜19%と欧米でわずかに多い.神経鞘腫は,日本で7〜9%,欧米で5〜9%で大差ない.下垂体腺腫は,米国Cushingの統計が著しく高値を示すが,これは彼がこの方面の学問の大成者であり,施設差とされる.平均して欧米で8〜9%,日本で10%前後で,日本でやや多い.

CTでどこまで診断がつくか

著者: 小林直紀

ページ範囲:P.2252 - P.2255

 コンピュータ断層撮影(CT)による脳腫瘍の診断は,腫瘍そのものを,周囲の脳浮腫および内蔵する壊死巣あるいは嚢胞を含めてX線吸収値の違いとして肉眼的に見ることができる点で,他のX線診断に比し数段すぐれているといえる.Bakersの1,071例の脳腫瘍に対するcooperative studyでは1)各X線診断法の陽性所見率はcontrast-enhanced CT97%,単純X線写真35%,シンチグラフィー75%,脳血管撮影96%である.しかしながらCTの脳腫瘍診断には種々の問題が含まれている.以下にこれらの問題点について,他のX線診断法と比較しながら述べる.

診断と予後—聴神経腫瘍

著者: 松本圭蔵

ページ範囲:P.2256 - P.2260

はじめに
 聴神経腫瘍acoustic neuromaは全脳腫瘍中約8〜10%にみられ,小脳橋角部腫瘍の約80%を占めるといわれる.そのほとんどは内耳道の前庭神経のSchwann細胞から発生するので,聴神経鞘腫acoustic neurinomaとも呼ばれる.この腫瘍の診断と治療法の変遷は,まさに脳神経外科学の発達の歴史を代表するといってもよい.近年,神経耳科学の進歩,microsurgeryやcomputedtomographyの開発普及とともに,この腫瘍に対する診断と治療にも新しい時代を迎えつつある.

診断と予後—脳幹部グリオーマ

著者: 米増祐吉

ページ範囲:P.2262 - P.2264

 脳腫瘍は稀な疾患ではないが,脳幹部原発腫瘍は脳原発腫瘍の3.2%で多いものではない.脳腫瘍のなかで最も頻度が高いのがグリア系細胞由来腫瘍(グリオーマ)(約36%)であるが,このうちの約9%が脳幹部に原発する.組織学的には良性のastrocytomaが多いが,悪性のglioblastomaも発生する.ほかに脂肪腫,成人では転移性腫瘍があるが稀である.
 約60%は小児に発生し(平均6〜7歳),3歳以下には少ないとされている.成人では平均35歳であるが老齢者にも発生する,性別による差はない.

下垂体腫瘍とホルモン

著者: 魚住徹 ,   森信太郎

ページ範囲:P.2266 - P.2269

はじめに
 下垂体腫瘍といえば10年くらい前までは視交叉部腫瘍の一部のように取り扱われていた.その後下垂体ホルモンのradioimmunoassayによる直接測定の発達と神経放射線学的診断法の進歩(polytomography, CT13)など)に加えてtranssphenoidal surgeryの発達によりfunctioningm adenomaの早期発見と根治療法が目覚ましく進歩した9,12)

グリオーマの治療

著者: 高倉公朋

ページ範囲:P.2270 - P.2272

はじめに
 グリオーマ(神経膠腫)は全脳腫瘍の30〜40%をしめ,その大半は悪性腫瘍である.他臓器の癌と異なり,悪性グリオーマの場合にいわゆる根治手術の概念があてはまらないのは当然のことであり,神経機能を保存しつつ,手術治療の果たせる限界をわきまえ,放射線,化学療法,免疫療法などあらゆる治療手段を組み合わせて患者の有意義な社会生活を延長するように治療デザインを立てる必要がある.今日,脳腫瘍の集学的治療multidisciplinary treatmentということばが広く使われるようになってきたのも,この考え方に基づくものである.グリオーマの治療方針としては,まず初期(寛解導入期)治療,維持療法,完結療法にわけ,初期治療では手術による可能な範囲の腫瘍切除と有効な放射線治療が主治療となる.維持.完結療法は今日化学療法が主体となっている.

脊髄・脊椎疾患

頸部脊椎症

著者: 角家暁

ページ範囲:P.2274 - P.2276

本態と発現機序
 頸部脊椎症はcervical spondylosisの邦訳で,頸椎椎間板の変性と,これに続発する椎体辺縁の骨棘形成を主とする頸椎の退行変性にもとづく病変を指しており,最も動きの大きい第5頸椎を中心としてその上下の椎間に多くみられる.ただこのような変化は加齢に伴って普通に起こるもので,50歳以上の人々のX線写真では50〜80%に認められる.したがって,治療の対象になるのは,上述のごとき退行変性の結果,頸椎の脊柱管(頸椎管)および椎間孔内の頸髄,神経根に影響が及び,それぞれの症状が発現した場合に限られる.
 それではどのような場合に症状が発現するのかを図示したのが図1のA,Bである.図1Aはこの疾患の本態を示しており,脱出または膨隆した変性椎間板,あるいは椎体縁の骨棘で頸髄,神経根が圧迫されている,しかし実際の症状発現,とくに脊髄症状に重要な役割を果たしているのは頸椎の運動に伴う頸髄の間歇的な損傷である.図1Bにみられるごとく,屈曲時頸椎管の前壁は1〜2cm伸展し,頸髄もこの前壁にそって引き伸ばされ,骨棘で圧迫される.一方,伸展時には頸髄は短縮されて太くなるが,頸椎管の前壁は伸展運動に伴う椎体のずれと椎間板の膨隆,後壁には黄靱帯のたわみが生じ,頸髄は両者の間でしめつけられる形となる.

脊髄腫瘍

著者: 阿部弘

ページ範囲:P.2278 - P.2281

種類
 脊髄腫瘍は硬膜外腫瘍,硬膜内髄外腫瘍および髄内腫瘍の3種に分けられる.発生頻度はそれぞれ20〜30%,50〜60%,10〜20%である.発生部位は胸椎に最も多く,次いで頸椎,腰椎の順に多い.
 硬膜外腫瘍 転移性腫瘍が最も多く,椎体が破壊されて腫瘍が硬膜外腔へ増殖し,骨と硬膜の間に転移性の病巣を形成する.容易に脊髄,神経根を圧迫する.乳癌,甲状腺癌,前立腺癌,肺癌,腎癌によるものが多い.

脊髄動静脈奇形

著者: 矢田賢三

ページ範囲:P.2282 - P.2284

はじめに
 脊髄の動静脈奇形(以下AVMと略す)はけっして最近になって新しく登場した疾患ではなく,その最初の報告は1885年にHeboldによってなされたとされている.しかしながら,顕微鏡や双極電気凝固法を用いての,いわゆるmicrosurgicaltechniqueが導入される以前には,不治の病として,主として内科領域においてmyelopathyの原因疾患の1つとして病理学的な側面から関心が持たれていた.
 Microsurgical techniqueが脳神経外科領域に導入されて,Piaが1965年に,KrayenbuhlとYasargilが1969年にnidusを含めての全摘手術の成功を報告して以来,現在では広く全摘出による根治が行われるようになった.

注意しておきたい疾患

慢性硬膜下血腫

著者: 関野宏明

ページ範囲:P.2286 - P.2289

慢性硬膜下血腫とは
 頭部打撲後,一定の期間(通常1〜3カ月)を経て発症し,硬膜とクモ膜の間(硬膜下腔)に血腫が存在する.この血腫の大きな特徴は,血腫が血塊として存在するのではなく厚い被膜に包まれた流動性の液体である点にある.図1aのように硬膜側の被膜(外膜)は,クモ膜側(内膜)より厚く,かつ小血管腔に富み,これよりくり返し出血が起こる.
 外傷が原因となることが多い(80〜90%)が,しばしば外傷がきわめて軽く外傷を主訴としないことがあり,診断確定後くわしく問診をしなおして初めて外傷歴が判明することが多く,その診断にあたっては,後述の症候に注目し,常に本症の可能性を念頭において診察することが本症発見のコッであることを強調しておきたい.

正常圧水頭症

著者: 坪川孝志

ページ範囲:P.2290 - P.2293

はじめに
 老年の精神機能の低下には,生理的な老齢化,初老期痴呆,老人性痴呆,さらには変性疾患や脳循環障害などによる痴呆がある.これらと鑑別困難なものに,痴呆,歩行障害,排尿障害を主徴とし,髄液圧が正常であるにもかかわらず,脳室拡大を伴い,髄液短絡術によって症状が改善する疾患が存在することをAdamsら(1965)1)が報告した.
 それは,low pressure hydrocephalus, normotensive hydrocephalus, hydrocephalic dementiaといわれ,本邦では正常圧水頭症といわれている疾患である.

今日の治療

三叉神経痛

著者: 岩隈勉

ページ範囲:P.2294 - P.2295

はじめに
 顔面の神経痛は一般には顔面神経痛ともいわれるが,しかし,顔面の知覚神経は三叉神経なので医学的には三叉神経痛と呼ばれる,患者が最初に受診する科はいろいろで,三叉神経第1枝の領域の痛みの場合は,痛みが眼に近いため,眼科を受診し,2枝,3枝の痛みの場合は歯科,口腔外科,ペインクリニックを受診する場合が多い.内科を最初に受診する患者も多いと思われる.
 患者が顔面の激痛を訴えて来院した場合は,的確な診断をして痛みを早く除いてやることである.痛みについて,痛みが間歇的であるか持続的であるか,痛みの起こる場所,痛みが何によって誘発されるか,いつからはじまったか,痛みに対しての過去の治療などについて聞き,さらに頭痛,視力障害,悪心などの有無について聞くことが必要である.

顔面痙攣

著者: 近藤明悳

ページ範囲:P.2296 - P.2298

はじめに
 顔面痙攣症は,亜急性,進行性に発生し,間歇的,不随意的に起こる顔面筋の痙攣であり,これは患者を対人恐怖症,うつ状態にまで進展させることもあるほどの非常な悩みの種である.従来この症状に対する根本的な治療法はなく,顔面神経末梢部に種々の外傷を加える方法が唯一の治療手段であったが,これには術後の顔面神経麻痺,または痙攣の再発が問題となる.しかし近年,この顔面痙攣症の原因が顔面神経起始部における小血管(主に動脈)による圧迫刺激であることが判明し,したがってその根本的治療法として,手術用顕微鏡下に顔面神経をその圧迫血管より減圧する方法,つまり,microvascular decompressionの方法が発達してきた.筆者らはこの治療法により顔面痙攣の治療を積極的に行い,きわめて満足すべき成績を得たので紹介する.

脳浮腫

著者: 中川翼

ページ範囲:P.2300 - P.2301

 まず図を見ていただきたい,これは,他院にてeosinophilic granulomaに対して放射線治療を行った後,放射線脳症を起こした症例の術中の写真(A)と,手術前のCTスキャン(B. axial view,C. coronal view)である.左前頭葉は,浮腫により膨隆し,脳回は扁平になっている.CTスキャン上,low density areaとして認められる.
 脳浮腫とは,脳組織を構成する神経細胞やグリア細胞の細胞内,細胞外(間質)を問わず,脳組織に液体が貯留した状態を指している.脳神経外科領域で脳浮腫を伴う疾患として,脳腫瘍(とくに神経膠腫,転移性脳腫瘍),脳内出血,脳梗塞,頭部外傷,脳膿瘍などである。

手根管症候群

著者: 橘滋国

ページ範囲:P.2302 - P.2303

はじめに
 手根管症候群は,手根骨と手根靱帯(flexorretinaculum)によって形成される手根管内で正中神経が圧迫されることによって起こる.症例のほとんどは成人女性で(男女比=1:10),また,注意してみるならば,日常診療でしばしば経験するきわめて頻度の高い疾患である.しかしながら,激しく苦痛を自覚するわりに,他覚的所見は軽微なことが多く,これがしばしば診断を誤る大きな原因となる.本症は,単純な神経に対する機械的圧迫によるもののみならず,妊娠,甲状腺機能低下症,膠原病,アミロイドーシス,末端肥大症,痛風など,各種疾患による神経周囲の軽微な炎症や,浮腫により誘発される.いずれの場合にも,一たび診断が得られれば,その治療は困難なものではなく,また外科的治療により根治しうるものである.したがって,治療の第1歩は,正確な診断であろう.ここではまず診断のコツといったものからあげてみよう.

座談会

知っておきたい脳神経外科の進歩

著者: 小野博久 ,   高倉公朋 ,   小林直紀 ,   矢田賢三

ページ範囲:P.2304 - P.2312

 CTの普及とmicrosurgeryの導入は,脳神経外科領域に画期的な進歩をもたらした.ことに日本人の死亡原因の上位を占める,いわゆる脳卒中に対する早期診断,早期治療には多くの成果をあげつつある.そこで本欄では,診療の第一線に立つ内科医に,脳神経外科疾患の初期診療における誤りのない迅速な判断,適切な処置を期していただくために,脳神経外科の最新の動向を,各専門の方々にお話し合いいただいた.

胸部X線写真の読み方

心陰影の拡大

著者: 松山正也 ,   村松準

ページ範囲:P.2318 - P.2324

 松山 今回は,心陰影の拡大をみていきたいと思います.心疾患で常に心拡大があるとはかぎらないのですが,その経過中に少なくとも一度は心拡大をきたすことが多いと考えてよいかと思います.このような場合,その心陰影の変化を臨床的にどのように評価していったらよいか,またX線上でどういう点に注目し鑑別をすすめていったらよいか,実際の症例について,うかがっていきたいと思います.

演習 放射線診断学 神経放射線学・6

脳腫瘍(2)—頭蓋内髄膜腫

著者: 古井滋 ,   前原忠行

ページ範囲:P.2326 - P.2334

はじめに
 頭蓋内髄膜腫の診断は主にコンピュータ断層撮影(CT),血管造影,頭蓋単純撮影,断層撮影などによって行われる.このうちCTは最も検出率が高い検査であり,また最初に行われることが多いため,髄膜腫の診断に広く用いられていた脳シンチグラムは,最近ではほとんど行われなくなっている.血管造影はCTと並んで検出率の高い検査法であり,栄養動脈の描出,硬膜付着部(attachment)の同定,周辺の峰脈洞や脳動脈周囲への腫瘍進展の検出なども可能であることから,術前検査として広く行われている,頭蓋の単純撮影や断層撮影は髄膜腫に特徴的とされる頭蓋骨の変化の検出を目的として行われ,付着部の同定や他の頭蓋内腫瘍との鑑別に有効なことが少なくない.
 本稿では,はじめに,放射線診断を理解する上で必要な頭蓋内髄膜腫の一般的な事柄について述べ,続いて,CT,血管造影,単純撮影,断層撮影を含めその放射線診断について述べることにする.

プライマリ・ケア

プライマリ・ケアの実践(2)

著者: 渡辺淳 ,   新野稔 ,   本吉鼎三

ページ範囲:P.2363 - P.2367

自由討論会の成果
 本吉(司会) プライマリ・ケア学会では,ほかの学会にない特徴といたしまして,会員の自由参加による自由討論会を開催しています.今学会でも,両日とも午前中の約3時間にわたりこの討論会を行いました.
 第1日目はメインテーマの「初期診断と初期治療およびその評価」をテーマとした自由討論会を行いました.その内容は,現在われわれが実践している初期診断,初期治療というものが,果たしてどの程度の有効性をもっているかという意味での反省および評価,さらには今後,初期診断,初期治療を向上,進歩させるために,どういうような方策を講じなければならないかというようなことでした.

臨床免疫学講座

免疫抑制療法と免疫賦活療法

著者: 堀内篤

ページ範囲:P.2340 - P.2344

 免疫療法は免疫抑制療法immunosupPressive therapyと免疫賦活療法immunopotensiative therapyに大別されている.前者は異常に亢進した免疫能を抑制することを目的とした治療であり,後者は低下した免疫能を賦活させることを目的とした治療である.しかし,一般に免疫療法という言葉は主に後者をさしている場合が多い.最近,亢進している免疫能を抑制し,低下している免疫能を上昇させるという免疫調節剤immunomodulatorとよばれる薬剤が注目されており,新しく免疫調節療法という言葉が用いられるようになった,免疫調節療法には大部分の免疫賦活剤が含まれることになるが,広い意味では免疫抑制療法も調節療法ということになる.薬剤投与によって免疫能が抑制されたか,増強されたかを知るには,先月号で述べたような免疫能検査によるわけであるが,これらの結果が必ずしも臨床症状と一致しないため,効果の判定がむずかしいことがある.

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・33

消化管ホルモン—ガストリンとセクレチン

著者: 屋形稔 ,   原正雄

ページ範囲:P.2346 - P.2348

 消化管より分泌され,食物の消化吸収機能の調節にあたる消化管ホルモンにはガストリン,セクレチン,コレチストキニン・パンクレオザイミン(CCK-PZ),モチリン,ソマトスタチン,サブスタンスP,エンテログルカゴン,GIP(gastricinhibitory peptide),VIP(vasoactive intestinalpolypeptide)などが知られている.しかし,それらのすべてについて生理作用が解明されているわけでなく,その測定もルーチン化していないものが多い.ここでは比較的古くより知られ,測定も一般化しつつあるガストリンとセクレチンについて述べる.

老人診療のコツ

老年者の黄疸は重篤—まず悪性腫瘍を考える

著者: 大友英一

ページ範囲:P.2350 - P.2353

黄疸
 老年者では肝炎はきわめて少ないものである.これは急性肝炎→慢性肝炎→肝硬変の過程の症例は,多くは老年に至る前に死亡するためである.またこの図式どおりではない肝硬変例についても同様である.
 したがって老年者において黄疸出現はまず悪性腫瘍を考えるべきである.

図解病態のしくみ 消化器疾患・12

過敏性大腸症(2)—ストレスの意義(心理学的・精神生理学的見地からの考察)

著者: 松枝啓

ページ範囲:P.2354 - P.2357

はじめに
 前回(11月号)は,過敏性大腸症は腸管の運動異常(Motility Abnormalities)によって起こることを述べた.一方,過敏性大腸症の症状がストレスによって増悪することは多くの臨床医によって経験されていることであるが,この症状の増悪もストレスによってひき起こされる腸管の運動異常によることが明らかになってきた.すなわち,このような過敏性大腸症におけるストレスの影響を正しく理解することが過敏性大腸症の診断の手助けになるばかりでなく,適切な治療を行う上でも不可欠のことである.

臨床講座=癌化学療法

ホジキン病の化学療法

著者: 江崎幸治 ,   小川一誠

ページ範囲:P.2358 - P.2361

はじめに
 ホジキン病は比較的稀な疾患ではあるが,化学療法が最も奏効する悪性腫瘍の一つであり,治癒が期待できる疾患である点で注目される.進行例ではあっても当初の適切な治療法により長期生存を示す例も多くみられ,とくに若年層に多くの発生がみられることから,社会復帰の可能性も十分に考えられ,化学療法の重要性の大なる腫瘍といえる.

天地人

二足の草鞋

著者:

ページ範囲:P.2371 - P.2371

 "二足の草鞋を穿く"というたとえがある.広辞林をひいてみると,"同じ人が相反するような二種の職業を同時にもつこと"とあり,その例として,"ばくちうちが召しとりの役人になるような場合"をあげてある.時代劇にはよくこんな人間が登場し,強きにへつらい弱きをいびり,あげくのはてにバッサリやられるというのがおきまりで,あまりいい意味には使われていなかったようである.
 すさまじいばかりのマスコミ繁栄の恩恵に浴して,二足の草鞋を穿く人間があふれる当節である.多くの場合,持前の器用さやパーソナリティーがみとめられて,ほんの余技や副業程度のことをこなしているうちに,本業のほうがむしろ後退してしまう人達が目立つ.マスメディアとしてせいぜい新聞とラジオ位しかなかった頃には,その道によほどの才能がない限り,本業以外の分野で名をなすことは至難のことであった、また,そうした人達は,二足とも立派に穿きこなしていた.

オスラー博士の生涯・89

オスラーの医学生へのメッセージ—医学の座右銘(その2)(1919年)

著者: 日野原重明 ,   仁木久恵

ページ範囲:P.2372 - P.2378

 1903年の秋といえば,オスラーが54歳で,ジョンス・ホプキンス大学医学部の内科の教授であった頃である.彼は母校のモントリオール大学医学部に転校前に世話になったトロント大学の医学部から,新館落成祝いの記念講演を頼まれた時に行った講演が,この「医学の座右銘」(Master-word in Medicine)である.この前半は,前号に掲載したが,オスラーはこのトロント大学の目覚ましい発展を讃美し,その陰には幾多の先輩の教授の努力があることを名前を掲げて讃えた後,医学生が,医師となり医療を一生の仕事として生きるためには,生活の良き習慣を学生時代に作ることが,きわめて重大であることを述べている.
 Work(勉学)こそは,諸君の将来を作るものであり,この言葉を諸君の座右銘とすべきであるということを強調し,以下のごとき言葉をもって学生に強く訴えたのである.

他科のトピックス

中枢神経系の内視鏡

著者: 福島孝徳

ページ範囲:P.2335 - P.2338

はじめに
 脳内視鏡の試みは古くからある.Lespinasse(1910)やDandy(1922)が膀胱鏡を利用して側脳室内の脈絡叢を電気焼灼したものをはじめとして,Fay,Mixter,Putnam,Scarffらと数多くの文献がみられる3,4),それらはすべて水頭症の治療を目的としたものである.
 近年になってもFeld,Guiot,Iizukaらの仕事が散見される4).本邦においても過去に2,3の試みが発表されている4)

紫煙考

愛煙家のつぶやき—連載を読み終えて

著者: 太田怜

ページ範囲:P.2368 - P.2369

むかしの美風、いまの逆賊
 昔はどこの家へ行っても,応接間には大概煙草セットがあった,客に煙草をすすめ,亭主も一服つけるのが,いわば礼儀であった.今は煙草嫌いのアメリカ人も,終戦後日本を占領していたときは,自分が煙草をのむより前に,必ず相手に煙草をすすめてくれたものである.
 ところが今は,相手に煙草をすすめるどころではない.自分で喫うときでも,相手にことわらなければならないだろう.公共の場所は,そういう事前の承諾がないので,喫うほうに罪の意識がある.昔は街を歩きながらでも平気で煙草を喫っていられた.今はある種の後めたさがある.一体,これはどうしてであろうか.

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「medicina」第17巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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