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文献詳細

雑誌文献

medicina17巻13号

1980年12月発行

文献概要

今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識 脳腫瘍

グリオーマの治療

著者: 高倉公朋1

所属機関: 1東京大学医学部・脳神経外科

ページ範囲:P.2270 - P.2272

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はじめに
 グリオーマ(神経膠腫)は全脳腫瘍の30〜40%をしめ,その大半は悪性腫瘍である.他臓器の癌と異なり,悪性グリオーマの場合にいわゆる根治手術の概念があてはまらないのは当然のことであり,神経機能を保存しつつ,手術治療の果たせる限界をわきまえ,放射線,化学療法,免疫療法などあらゆる治療手段を組み合わせて患者の有意義な社会生活を延長するように治療デザインを立てる必要がある.今日,脳腫瘍の集学的治療multidisciplinary treatmentということばが広く使われるようになってきたのも,この考え方に基づくものである.グリオーマの治療方針としては,まず初期(寛解導入期)治療,維持療法,完結療法にわけ,初期治療では手術による可能な範囲の腫瘍切除と有効な放射線治療が主治療となる.維持.完結療法は今日化学療法が主体となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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