icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻13号

1980年12月発行

文献概要

今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識 注意しておきたい疾患

慢性硬膜下血腫

著者: 関野宏明1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学・脳神経外科

ページ範囲:P.2286 - P.2289

文献購入ページに移動
慢性硬膜下血腫とは
 頭部打撲後,一定の期間(通常1〜3カ月)を経て発症し,硬膜とクモ膜の間(硬膜下腔)に血腫が存在する.この血腫の大きな特徴は,血腫が血塊として存在するのではなく厚い被膜に包まれた流動性の液体である点にある.図1aのように硬膜側の被膜(外膜)は,クモ膜側(内膜)より厚く,かつ小血管腔に富み,これよりくり返し出血が起こる.
 外傷が原因となることが多い(80〜90%)が,しばしば外傷がきわめて軽く外傷を主訴としないことがあり,診断確定後くわしく問診をしなおして初めて外傷歴が判明することが多く,その診断にあたっては,後述の症候に注目し,常に本症の可能性を念頭において診察することが本症発見のコッであることを強調しておきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら