icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina17巻13号

1980年12月発行

文献概要

臨床免疫学講座

免疫抑制療法と免疫賦活療法

著者: 堀内篤1

所属機関: 1近畿大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.2340 - P.2344

文献購入ページに移動
 免疫療法は免疫抑制療法immunosupPressive therapyと免疫賦活療法immunopotensiative therapyに大別されている.前者は異常に亢進した免疫能を抑制することを目的とした治療であり,後者は低下した免疫能を賦活させることを目的とした治療である.しかし,一般に免疫療法という言葉は主に後者をさしている場合が多い.最近,亢進している免疫能を抑制し,低下している免疫能を上昇させるという免疫調節剤immunomodulatorとよばれる薬剤が注目されており,新しく免疫調節療法という言葉が用いられるようになった,免疫調節療法には大部分の免疫賦活剤が含まれることになるが,広い意味では免疫抑制療法も調節療法ということになる.薬剤投与によって免疫能が抑制されたか,増強されたかを知るには,先月号で述べたような免疫能検査によるわけであるが,これらの結果が必ずしも臨床症状と一致しないため,効果の判定がむずかしいことがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?